言葉遣いの悪い同僚のとの付き合い方

他スタッフの接遇が気になる時。どのように注意したり、どのように対応したらよいのか?

 

 

ということを後輩から相談を受けることがあります。

 

 

例えば、後輩指導などで、後輩の患者さんに対する言葉遣いが乱暴なので、注意したい。

 

などという場合。

 

どうするか?

 

【 ポイントは事実に基づいて伝える事】

 

私がこういう時大切にしていることは、

 

なるべく事実に基づいて伝えるということです。

 

 

事実というのは、何か?

 

それはその言葉を言う前と言った後の患者さんの反応です。

 

 

乱暴な言葉遣いをして、

 

その結果患者さんが良い結果にいたったのか?

 

あまり良い結果にならなかったのか?

 

これを伝えられるように努力しています。

 

 

言葉遣いや接遇といったものって、

 

指導するのに割と気を遣うものですが、

 

自分はとにかく目に見えてハッキリとした事実。伝えて、指導するということを工夫しています。

 

 

 

 

では、具体的にどんな風に考えたらいいのか?

 

今回は同僚の言葉遣いが気になるというという方の相談を対話形式で紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

相談者(以下相と略す):職場の中で言葉遣いの悪い職員がいて、その人の対応が気になるんですよ。

 

私 :ほう。どんな感じなの?

 

相:認知症の患者さんに対して、怒鳴り声に近い声を上げて起こるんですよね。

 

そんなに怒らなくてもいいんじゃないかなって思っちゃうんです。

 

それでそういう人をみていると、ついこっちも「そんな言い方しなくても!」ってイライラしちゃうんです。

 

私:なるほどね。具体的にいうとどんな場面でそれは起こるの?

(ここでも具体的な事実は何なのか?確認するようにしています)

 

相:認知症の患者さんなんですけど、「椅子に座ってて」と言っても立ち上がっちゃって、立ち上がっちゃうとところ構わずフロアの中にあるものを収集したり、トイレットペーパーをたくさん収集したり、ところ構わずフロアのなかにあるものを口にいれようとしたりして、そういう困った行為があるんです。

こちらも人手があればそういう人に、一人付きっきりになって、対応することもできるんですけど、そうもいかないんですね。

そんな状況の中でその問題の職員は、その人に対して「何度言ったらわかるんだ!」とか「ダメっていってるでしょっ」とかそんな感じかなりきつい口調で怒っていて、そんな言い方しなくてもいいのに。やだなーって思うんでよね。

 

 

 

私 :なるほどね。それは一緒に働く職員としても嫌だよね。。。

 

相:そうなんですよ。もっと優しく言ってあげたらいいと思うんですけど、その職員は認知症だからどうせわかんないっとか思っているのかもしれないですけど、わからないからって厳しい言い方するのはよくないと思うんですよね。

本人は実はそれを言われて辛いけど、うまく伝えられないかもしれないですし、、、、

 

 

 

 

 

【こんな時私ならどう答えるか?】 

 

さて、こんなとき。私はこのような相談にどう返答するかと言いますと、、、、

私個人としては、認知症の患者さんに厳しい言い方をする職員は良くないなとは思いますが、この相談者さんがその職員に注意をしたり、それがもとで喧嘩になったり、そういうことがあってはならなないなーとも思うわけです。

 

その辺をことを考えて次のように答えました。

 

 

私: なるほど。確かにそれは、相談者さんにとっては嫌な状況ですね。

でもその問題の職員さんにとってみたら、きっと何を言っても変わらない。こんなに介護をする上で大変な思いをしているんだから、ちょっとくらい乱暴な言い方をしてやっていかないと自分の気持ちが晴れないって思っているのかもしれないね。

 

相:でも、介護者として憂さ晴らしに利用者さんに悪く言うのはよくないと思うんですよ!

 

私:うん。確かに。そうだと自分も思う。だけど、その気持ちをそのままその職員に伝えるのはあまり効果的ではないかもしれないなー。

その問題の職員だってもしかしたらうすうす乱暴な言い方をしていて後ろめたい気持ちもあるかもしれない。そんなときにあなたから、「ちょっとそんな言い方ないんじゃないですか!」って指摘を受けると逆に感情に火がついて、今度はあなたとその職員の関係がとても悪くなる危険性もあるからね。あなたは別にその人の上司って訳でもないんでしょ?

同じ同僚からそういう注意を受けたら、変に逆上されちゃう場合もあるから気をつけたほうがいいと思うよ。

認知症の介護の現場ではチームワークって結構大事だよ。チームワークが悪くなると結果的には利用者さんの不利益になってしまうから。。

 

相:じゃあ、黙って見過ごせばいいっていうんですか!それはそれでいやです。

 

 

私:こういうときはね。そういう乱暴な言い方をしていると、ちゃんと悪い結果が起こるっていう明確な事実を見つけて相手に伝える。そういう工夫をした方がいいんだよ。

 

相:はあ。。。明確な事実??

 

 【その職員の言動によりどんな事実が起こっているのかを確認していきます。】

 

私:そう明確な事実。つまりその問題の職員は、何を言っても大丈夫だと思っているわけでしょ?認知症だからわからない。何を言っても大丈夫。何を言ってもわからないし、これくらい厳しく言わないとダメなのよとそんな風に思っているかもしれない。。。

 

だから、そういう乱暴な言い方をすると、その後悪い結果が出てくるっていう事実を見つけてそれを伝える必要があるわけ。

 

例えばその職員が乱暴な言い方をした後に必ず不穏な行動が多くなるっていう事実。その回数が明らかに増えているとかそういう観察から得られるデータを見つけてくるとかね。

パーソンセンタードケアで行われる認知症ケアマッピング(DCM)っていう評価法はそんな感じだよね。職員の行った悪いケアの後に、利用者さんの不穏な行動、問題行動が増えているってことをみんなで確認できたりする。

 

 

 

相:なるほど。。。。乱暴な言い方と問題行動の相関を調べるのかー

 

 

私:そう。

逆にいい声かけ。いい関わりをした後はその後かなり落ち着いて過ごせる時間が多い。そういう事実をちゃんと観察して、その人にも伝わるような形で伝えると、その人も自分の言い方を優しくすることで、問題行動も減って介護もしやすくなるってわかったら、言い方を改善しようと思うと思うよ。

 

 

相:なるほどねーー確かにそれができたら、全体のケアの質もあがりそうですし、それは良さそうですね。でもそういうのがいいのは、よくわかるんですが、忙しい現場の中ではなかなかそこまで観察できないですよ。

その人だけみて関わっているわけでもないですし、、、

 

 

私:まあ確かにそうだよね。確かに忙しい現場の中ではそこまで一人の人に注目して関われないですよね。

次に出来そうなこととしては、クレームを探すっていう方法もありますよ。

 

例えばその利用者さんのご家族がその職員の関わりをどっかから聴いてクレームを言ってきたりしていないか?とか。

 

実際には介護現場を見ることがあまりないのであれば、ちょっと現場を見学にこれる機会をセッティングするとか?

 

とにかく第3者の目を意識させるようなやり方があると思うんですよね。

 

 

相談者:第3者の目?

 

 

私:そうそう。第3者の目。その職員と利用者さんの2者関係だけじゃなくって、その関わりっていうのは、誰か他の人も見ていたりして、その人にとって明らかに悪い影響が起きているという明確な事実をみせるだよ。

 

 

相談者:でた!また明確な事実!

 

私:そうなんです。明確な事実。それはクレームが起きているという明確な事実でもいいし。近頃は認知症の患者さんのご家族にもいろんな方がいますし、場合によっては施設側にすごいクレーマーの家族もいると思うんですよね。

だから、そういう乱暴な言葉遣いをしているとそういうクレーマーな家族と変なトラブルに巻き込まれちゃうかもしれませんよって観点から助言するというスタンスでいくんですよ。

 

私はあなたの言葉遣いが気に入らないというより、トラブルに巻き込まれるのを心配してますよっていうスタンスでいくんです。

 

またもし家族っていうことで考えにくければ他の利用者さんの存在を考えてもらうとかね。

 

 

そのやり取りをみて他の利用者さんからクレームが起きているみたないことでもいいかもしれない。他の利用者さんが、怖がっているとか。他の利用者さんが「あんな言葉遣いはないんじゃないか!」って怒っているとか。

そういう事実を捕まえて、その人にやんわり伝えてみるってのもいいかもしれない。

 

相談者:なるほどー例えばどんな風に伝えるの?

 

私:例えばその職員がすごい悪言葉遣いで一人の利用者さんを叱っていたりして、その人からは大きな変化はないんだけど、その人の回りにいる利用者さんがその様子に腹をたてているようだったら、「ほらその利用者さんの隣にいる○○さん言葉遣いにうるさい人だから気を付けて。。」とか「その利用者さんのご家族さんすごいクレーマーらしいですよ。」とかそういう事実があればそういうこと伝えるわけですよ。

 

そうすることで、その職員さんが変なトラブルに巻き込まれるのをこちらは心配しているんですよというていで伝えた方が、こういうときはいいんじゃないかな。。

 

 

相談者:なるほど。。。いろんなやり方があるんですね。どれができるかはわかりませんが、なんだか少し気持ちがスッキリしました。

ありがとうございます。

 

 

とまあこんな感じで私は相談に乗っています。

 

認知症の現場はなかなか大変な現場だと思います。

 

あってはならないことだとは思いますが、時々悪態をつきたくなったり、悪い言葉を遣いたくなることもあるのでしょう。

 

しかしそれをあまり人に指摘されるとますますケアする人の心がささくれだったり、イライラが増えたり、そういうこともあるのかもしれません。

 

そんなとき、上記のような考え方をすると、やんわりと伝えられることもあるんじゃないかなと思います。

 

 

 

 

今日も読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リハビリ現場での困りごとページに戻る

 

 

 

リハビリコミュニケーション研究所のトップページへ戻る

 

 

 

 

リハビリコミュニケーション研究所メールマガジンへの登録はこちら

 

リハビリコミュニケーション研究所では、リハビリ職者のためのコミュニケーションに役立つ情報をメルマガにて発行しています。

2日~3日に1回、18時ごろ配信しております。

 

仕事終わりに簡単に読める。短い文章でシンプルな内容です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回セミナー情報

講師プロフィール

メルマガ登録

ブログ:精神科OTが伝えるリハビリ職のためのNLPコミュニケーション術

リハビリ現場での困りごと

facebookページ

リハビリコミュニケーション研究所podcast

スゴ腕セラピストpodcast